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「キャロル」はLGBTに人気の映画で第88回アカデミー賞最有力候補

 2016年2月29日(月)はアカデミー賞の発表が行われます。強豪ひしめく中に並んで、ケイト・ブランシェット主演のロマンティックドラマ「キャロル」がノミネートされています。そのストーリーの断片と、主演女優の魅力に迫ります。

 

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目次

 

 

「キャロル」製作スタッフ

監督:トッド・ヘインズ

製作
エリザベス・カールセン
スティーブン・ウーリー
クリスティーン・ベイコン

製作総指揮:テッサ・ロス

キャスト
ケイト・ブランシェット:キャロル・エアード
ルーニー・マーラ:テレーズ・ベリベット
サラ・ポールソン:アビー・ゲーハード
ジェイク・レイシー:リチャード・セムコ
カイル・チャンドラー:ハージ・エアード


原題 :Carol
製作年 :2015年
製作国 :アメリカ
配給 :ファントム・フィルム
上映時間 118分
2016年2月11日(木)東宝系映画館にて公開上映

「ブルージャスミン」のケイト・ブランシェットと「ドラゴン・タトゥーの女」のルーニー・マーラが共演し、1950年代ニューヨークを舞台に女同士の美しい恋を描いた恋愛ドラマ。「太陽がいっぱい」などで知られるアメリカの女性作家パトリシア・ハイスミスが52年に発表したベストセラー小説「ザ・プライス・オブ・ソルト」を、「エデンより彼方に」のトッド・ヘイ ンズ監督が映画化した。52年、冬。ジャーナリストを夢見てマンハッタンにやって来たテレー ズは、クリスマスシーズンのデパートで玩具販売員のアルバイトをしていた。彼女にはリチャードという恋人がいたが、なかなか結婚に踏み切れずにいる。ある日テレーズは、デパートに娘へのプレゼントを探しに来たエレガントでミステリアスな女性キャロルにひと目で心を奪われてしまう。それ以来、2人は会うようになり、テレーズはキャロルが夫と離婚訴訟中であることを知る。生まれて初めて本当の恋をしていると実感するテレーズは、キャロルから車での小旅行に誘われ、ともに旅立つが……。

 

 

本作の内容

男性との関係に行き詰まりを感じた女性二人が、現実から逃避し、精神的な繋がりを確かめ合うロマンティック・ラブドラマです。パトリシア・ハイスミスの原作だけに、露骨な描写はなさそうですが、ひょっとすると強烈なシーンも含まれているかもしれません。スニークプリビューを見る限りは、プラトニックな関係のようですが。

原作は、時代背景が1950年代とは言え、かなりLGBT(今回はレズビアンに関して)にフォーカスした小説です。当時のアメリカではソドミー法(同性愛を軽犯罪として扱う法律)が施行されており、女性同士とは言え、ホモセクシャルアクティビィティ―はタブー視されていました。

1952年に刊行されるやいなや、LGBTの人達からは絶大な支持を得た作品です。ただし、内容が内容だけに、当初は偽名を使って出版された、曰く付きの小説でした。

主人公のキャロルは、今で言うところの有閑マダムで、結婚はしていても実は仮面夫婦です。結婚後もレズビアン願望は捨て切れず、親友との同性愛行為に溺れた過去がありました。

対してテレーズは、「彼氏はいるけど、セックスは出来ないの」といった、自身では気付いていない、レズビアンかバイセクシャルタイプの女の子です。こんな二人が、運命の糸に引かれ合うようにして出遭います。

離婚訴訟の真っ最中にいるキャロルは、娘の親権を巡って旦那と争いますが、同性愛を突き止められて窮地に立たされてしまいます。テレーズは、彼をそっちのけでキャロルに猪突猛進状態です。しかし、二人の仲は思うようには進展せず、一旦は別れるのでしたが、……。

ここから先は映画を見て下さい。その方が面白いに違いありません。

 

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主演女優について

キャロルに扮するのはケイト・ブランシェットさんです。言わずと知れたハリウッドの大女優です。毎年、巨額予算の映画に起用されており、さしずめ“女性版ロバート・デ・ニーロ”とでもいったところでしょうか。映画賞はほぼ総舐めです。ちなみに、

アビエイター(The Aviator)アカデミー助演女優賞受賞
ブルージャスミン(Blue Jasmine)アカデミー主演女優賞受賞

以上の二作品でアカデミー賞を獲得しています。

面白い賞もとっており、2015年公開の「シンデレラ(Cinderella)」では女性映画批評家協会賞・最低スクリーンママ賞を受賞しています。かなり性格の歪んだ、怖いお母さんを演じていましたからね。

88回アカデミー賞でも、本作品「キャロル」で主演女優賞にノミネートされています。下馬評でも、キャロルが最有力候補との予想です。

テレーズ役のルーニー・マーラさんは、第68回カンヌ国際映画祭において同作での女優賞を受賞しています。直近の作品は、「PAN 〜ネバーランド、夢のはじまり〜」で、タイガー・リリーを演じています。ウルヴァリンでお馴染みのヒュー・ジャックマンが、悪人“黒ひげ”を演じたことでも話題になりました。ただ、日本での興行は振るわなかったようです。

代表作は、何と言っても「ドラゴン・タトゥーの女」でしょう。奇抜な容姿のハッカー役が板に付いていました。同作の次回作でも主演が決定しているようです。

面白いことに、この女優二人には共通する点があり、それはどちらも富裕層(しかもかなりの資産家)の出身だということです。裕福な家庭に育ったからでしょうか、物腰の豊かさが演技にも活かされているようです。

 

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本作品についての評価

 ドラマが好きな人とアクションが好きな人では、どうしても見方が異なります。ドラマはどちらかといえばスローな展開になりがちなので、アクション好きからすれば物足りなさを感じるでしょう。しかし、ストーリー性と世界観を鑑みれば、どのジャンルの映画においても、その良さは自ずと理解できます。

加えて、役者の演技、配役、ムード、音楽、その他細やかな諸々の物に目を向ければ、どの映画がより評価に値するのかが分かります。高額予算の映画だから、必ずしもいい映画とは限りません。ただし、脚本のいい映画には、それ相応の予算が用意されています。

作品の良し悪しを語るのは簡単なことではありません。とは言え、上記の要素を踏まえて鑑賞する限りは、少なくとも偏った見方はせずに済むはずです。

そこで、海外でのこの映画に対する評価を見てみましょう。

 

ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラ、オスカー確実だろう。

 ローリング・ストーン・マガジン

 エレガントでクール、眩惑的でミステリアスな魅惑に輝かされる。

 ニューヨーク・タイムズ

「キャロル」は数々の素晴らしき愛の名作に殿堂入りした。 

 ロサンゼルス・タイムズ

 どんなに高い期待にも、この映画が与える衝撃的なインパクトが上回る。精巧に描かれ、深い感情に包まれたラブストーリーは、これ以上ないほどに洗練され、息をのむほどに優美だ。

 ヴァラエティ(Variety)

 

以上のように、各誌が絶賛している作品です。いかに、原作に忠実に描かれているのかが推察できます。

 

 

終わりに

今作「キャロル」は、若い女性(20代半ばから30代半ば)に人気の出る映画だと思います。主題が女性同士の恋愛だからというだけではなく、主演女優二人の姿が、あたかも中高生の女の子が憧れの先輩女子に思いを抱く姿と似ているからです。ある意味、人気女性コミックスをそのままハイクラスな映画に置き換えたようにも感じられます。ひょっとすると、多くの女性が、二人の関係に自身の過去を投影して見るかもしれません。

2016年は、キャロルとテレーズのような、見るからに優美でスマートな女性が台頭してくる年になるかもしれませんね。この映画を皮切りに。

「キャロル」は、2016年2月11日(木)東宝系映画館にて公開です。ぜひ、お楽しみに。 

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