さて、いかがなものかと?

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2020年東京オリンピックの選手村では食事事情が大変なことになりそうだ

 

2020年に開催される東京オリンピックまで、残すところ3年半となり、2016年3月1日現在で1250日を切った。前の東京都知事が面子をかけて招致したオリンピックであり、日本国中が期待に胸を膨らませている。

と言いたいところだが、今一つ盛り上がりに欠ける気がする。もう少しオリンピック関連のニュースがあってもいいようなものだが、あまりお目にはかからない。

そればかりか、一番大事なオリンピックとパラリンピックのロゴに物言いが付き、のっけからつまずいた状態のまま今日まで来ている。

だが、問題はもっと隠れたところにあるようで、今度は選手村の食事事情が悲鳴を上げそうだ。

オリンピック開催に先駆けて、今真剣に考えるべきことにスポットを当ててみた。

 

 

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オリンピックと言えば、世界中のアスリートが一堂に会する。その年の、世界でも最高水準のスポーツ選手が集まるわけだ。

では、夏季オリンピックの参加国数と、参加者数の推移を見てみよう。

 

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資料提供:国際オリンピック委員会(IOC)

 

お分かりいただけるだろうか? 前回の東京オリンピックから見れば、参加人口も参加国も倍になっている。特筆すべきは女性の数で、約7倍に膨れ上がっている。

 

 

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オリンピックに参加する選手の数には制限があり、そのオリンピックが開催される2年前までに各競技の国際競技連盟(IF)とIOC理事会が協議して決定する。
オリンピック憲章(規則45付属細則)によると、夏季オリンピックでの選手総数は10500名以下とし、役員数は5000名以下と規定されている。冬季オリンピックでは、この制限数を下回る範囲で調整されることになる。

それにしても、たったの二週間に、東京の極て狭い地区に15000人ものアスリートが押し寄せるのだ。その光景は異様に違いない。

 

日本を訪れる観光客の一部とでも考えれば、それほど大した数ではない。だが、毎日同じ場所で同じ数の人間が、24時間食事を取ることを考えると、話は大きく変わって来る。

 

 

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50年前の東京は400人で、前回のロンドンでは800人の料理人で選手の食事を作ったそうだ。しかし、2020年のオリンピックでは、少なくとも1000人の料理人が必要となる。

全日本・食学会副団長の三国清三氏 (東京・新宿 オテル・ドゥ・ミクニ)によると、現在の日本においてまともな料理を作れる人は、100人いれば良い方だと言う。

中華に、和食に、洋食に、エスニックと、町にはレストランが溢れている。そう思うのは素人の浅知恵で、アスリートに振る舞う料理ともなれば、そうそう誰もが作れるわけではないようだ。

料理は作れても、世界が認めるレベルに達するには10年かかるらしく、それだけのレベルの料理人はまだまだ少ないということだ。

 

日本のレストランでは、短期の労働力としてアルバイトを多く採用してきた。そのシステムに問題はなくとも、料理の専門家としての技量や資格には不十分とされるのだ。三国氏が指摘したのは、そんな点なのかもしれない。要するに、オリンピックでも料理が作れるシェフともなれば、一流中の一流でなければならないのだろう。

 

昭和34年当時も、オリンピックの開催が決まった日本では大きな課題があったそうだ。それが、選手達の食事であり、俄には解決できない問題だった。

選手は世界90カ国以上から集まり、その数は実に7000人にもなった。料理の種類は2千にも上り、延べにして60万食を提供した。その頃の日本としては空前絶後の規模だった。

しかし、次期オリンピックではその数が倍になる。単純に計算しても、120万食以上が作られねばならない。例え、1000人の料理人がいたとしても、フル稼働してでもやらねば到底賄えないだろう。

しかも、料理の種類は多岐に渡り、様々なレシピを網羅する必要がある。さて、それを残った3.5年の間に習得することは可能なのだろうか?

 

 

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http://joggggg.net/yomimono/london-olympic2

 

 

ロンドンオリンピックでも、似たような問題はあった。イギリスに住んだことのある人ならご存知だろうが、あちらの食事は不味い。美味い飯を食おうと思えば、かなりの大枚を叩かねばならない。日本のように、安くても美味い飯などはあり得ない。唯一、フィッシュ&チップスがあるが、それも店によって大きく味が変わる。

ただ、イギリスの救いは、隣国が同じような環境にあり、少なくともヨーロッパのシェフならレシピを共有出来ることにあった。しかし、日本ではそうは行かないだろう。

ロンドンオリンピックでのメニューは、アジアンインディアン、アフリカン、ヨーロピアン、イングランド、そしてアメリカンと、それぞれのコーナーに分かれていた。勿論、どこの国の選手でも好きな料理が食べられた。
それでも、試合前ともなれば、選手達はそれぞれ自国の食事に近いメニューを選んで食べる。日本選手は、アジアンインディアンコーナーを利用している人が多かったようだが、自炊する人も少なくなかった。あろうことか、あのマクドナルドも食事を提供していたほどだ。

今回、東京でのオリンピックではマクドナルドは外すべきだ。あの味に慣れ親しんでいる人は少なく無いが、何せ信用がない。また、おかしな肉でも出されたときには、日本の面目が丸潰れとなる。

 

さらに、食材の問題が料理人達の頭を悩ます。先のマクドナルドではないが、野菜の多くは中国産だ。日本なら無農薬で育てる農家もあるというのに、あちらでは化学薬品は当たり前。そんな食材を、コンディションを完璧に仕上げたアスリートに出すわけには行くまい。食中りなど起こされては、それこそ日本の権威に傷が付く。料理の種類がどうのと言う前に、食事の安全性を再考慮する必要がある。

 

 

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美人アスリーに作ると思えば、苦労もさほどは感じません。

 

とにかく、オリンピックで競技を行うアスリートには、ストレス無く彼らの食べたい料理を提供してもらいたいものだ。食は体を作るばかりではなく、精神にも大きく影響を及ぼす。美味い物を食えばそれだけで幸福感に浸れ、そうでないものでは不幸感に苛まれる。記録に煩いアスリートならばなおのこと、食には寸分の妥協も許すまい。オリンピックでありながら、日本の料理人の腕が試されることになるわけだ。

開催期間だけでも本職を休んで、オリンピアンのために料理を作ってくれる料理人が出て来てくれれば面白い。その期間の売上は政府が肩代わりすることにすれば、それほど問題にもなるまい。客には十分報せておかねばなるまいが、オリンピックのシェフに就いたと言えば、それこそ箔が付くというものだ。

それに、選手村では色々なことが起こる。それは、また次回に話すとして、とりあえず、食事の問題は早急に目処を立てねば間に合わない。日本の料理人よ、今こそ立ち上がる時だ。