さて、いかがなものかと?

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五月晴れとはどんな日をいう?間違って使うと恥ずかしい季節の言葉

 

朝も五時を回れば、カーテンの向こう側が明るくなる時期となりました。こたつを片付けようか、それとももう少しだけ出していようかと迷う日々です。

これが、一ヶ月も経てば、もう汗ばまずには歩けない季節となります。

今回は、梅雨の頃に使う粋な言葉を、その由来と正しい使い方についてお話します。

 

 

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梅雨

 

日本ほど四季のはっきりと別れる国はありません。それぞれの季節がほぼ等間隔で来る国は、それほど多くはないようです。

しかも、しっかりとした雨季があり、その後にはまた同じくらいの晴天が続くのも日本の特徴と言えるでしょう。

 

日本の雨季は梅雨と呼ばれ、日本歳時記の中にも「此の月淫雨ふるこれ梅雨と名づく」と明記されているほどです。

梅雨(ばいう)の語源は、中国の黴雨(バイウ-カビの生える雨という意味)から来ているという人もいれば、梅の実が爆ぜる時期に降る雨だからという説もあります。

梅雨(つゆ)は露にも通じ、水蒸気が凝結して水滴になるような、多湿の気候条件を表しているという説もあります。

 

いずれにせよ、この高温多湿の時期を少しでも快適に過ごそうと考えた、先人達の知恵が垣間見れます。

 

 

五月とは

 

アニメでは、女の子の名前を、五月と書いて「メイ」と読ませることがあります。かなり無理矢理ですが、英語での5月(May)が広く理解されている証拠でしょう。

しかし、五月の読み方は、日本語の方が英語よりも遥かに粋です。格好いいです。皐月とも書きます。

 

日本では、5月のことをさつき❞と呼びます。4月や6月の呼び方は知らなくても、5月の呼び方だけは覚えている人も少なくないはずです。ちなみに、4月は卯月、6月は水無月です。

 

勿論、これは旧暦や陰暦での呼び方です。

そしてこの5月には、もう一つ面白い話がついて回ります。

 

 

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五月晴れ

 

大空を優雅に泳ぐ鯉のぼり。陽の光が春に傾き、作り物の魚がいかにも生きているように感じます。

5月ともなれば、寒い冬から抜け出した季節が、ここぞとばかりに両翼を広げる時期でもあります。全ての自然の営みを、その袂に抱えるようにね。

しかし、快晴が続く期間は短くて、ひと月もすればジメジメとした梅雨がやって来ます。

 

最近では、5月の爽快な空模様をもって、五月晴れと言っています。

 

これは、時代の流れによる勘違いがもたらした副産物です。さしずめ、謝罪の言葉である「すみません」が、いつの間にか「すいません」でまかり通っているのと似ています。

 

では、五月晴れの本当の意味とは?

 

五月晴れとは、梅雨時の雨しか降らないような天気の中で、まるで5月の青空を見るかのような快晴の日を指して言います。

雨の間に僅かにのぞく、そのあまりに見事な空模様をして、五月晴れというのです。

 

 

辞書の中での五月晴れ

 

ここからは、NHKで放送に携わる人達が調べた、五月晴れに関しての用法です。

 

「五月」[サツキ]は旧暦・陰暦の呼称です。「旧暦5月(今の6月)が梅雨のころにあたるところから、もともと「五月晴れ」は「梅雨の晴れ間」「梅雨の合間の晴天」を指しました。ところが、時がたつにつれ誤って「新暦の5月の晴れ」の意味でも使われるようになり、この誤用が定着しました。「五月晴れ」について、主な国語辞書も「(1)さみだれの晴れ間。梅雨の晴れ間。(2)5月の空の晴れわたること」(広辞苑)「(1)五月雨(さみだれ)の晴れ間。つゆばれ。(2)5月のさわやかに晴れわたった空。さつきぞら」(日本国語大辞典・小学館)などと、新旧両方の意味を記述しています。ただ、俳句の季語としては、もとの意味で使われることが多く、「陽暦五月の快晴を五月晴と言うのは、誤用」と明記してある歳時記もあります。

 

俳句の世界では旧暦の季語を使うことが多く、必ずしも現代での用法が通用しないこともあります。俳句や川柳では、五月晴れ本来の意味をよく把握した上で使うのが無難です。

 

 

ちょっと寄り道

 

これはNHKの放送でもよく聞く言葉ですが、気持ちの良さを表現する場合などに使われる、「さわやか」という形容詞があります。

この単語も五月晴れに共通するところがあり、普段使われているのとは違う本来の意味があります。

 

5月の風が薫る快晴のとある日の放送で、アナウンサーが「カラリさわやか北海道! 今日の札幌は、このことばどおりのさわやかな五月晴れです」と言ったそうです。

すると、その放送が終わらないうちに苦情の電話が殺到しました。アナウンサー自身も分からなかったようですが、この文章には2つの間違いがあると指摘を受けたのです。

一つ目の間違いは、梅雨の時期でもないのに「五月晴れ」と言ったことです。

そして二つ目が、多くの人は信じられないかもしれませんが、「さわやか」だったのです。

 

このさわやかですが、実は秋の季語として使われてきた歴史があります。勿論、これは俳句の世界でのことであり、一般的に心地良いといった意味で使ってはいけないということではありません。

ただ、同義語や類語もたくさんあります。闇雲にさわやかを多用するのではなく、すがすがしいとか、胸のすくようななどといった単語を使ってみるのも、また粋ではあります。

 

 

松尾芭蕉は言いました

 

またまた脱線してしまいましたが、俳句の大家である松尾芭蕉も、あの有名な句の中で梅雨の晴れ間を讃えています。

 

五月雨を集めて早し最上川

五月雨を眺めて涼し最上川

 

この二つの句は、全く違った視点から詠まれています。上の句は、船に乗って川の上から、流れる水の多さに感心して詠んだと考えられています。

梅雨の雨が降った後の、水かさが増した激流を表現しています。

五月雨とはさみだれと読み、梅雨の雨を意味します。

天気は晴れで、それこそ五月晴れの日に川下りを行っている様子です。

 

下の句は、はたして芭蕉の句かどうかも分かりませんが、川辺から水面を眺めて詠んだ句です。川下りで相当怖い思いをしたのでしょうか、ハラハラ・ドキドキした気持ちを、冷や汗の涼しさとかけたのかもしれません。

 

とまあ、五月晴れの中で作られた俳句の中では、最もよく知られている一つです。

 

 

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終わりに

 

Cats & Dogsを翻訳すると、土砂降りになります。もっとも、正確には "Its rains cats and dogs." と書きます。

英語での隠語にも面白いものはありますが、日本語の場合は同じ漢字でも読み方が違い、またその意味も異なります。

それだけに、知っておくと博識にもつながり、また話の裾が広がろうというものです。

 

トムソーヤの冒険の作者であるマーク・トウェインは、「天気の話しは誰でもするが、天気に関しては何もしない」と言いました。当然と言えば当然ですが、ユーモアが好きで皮肉家でもあった彼ならではの一言です。

しかしながら、ここ日本では、天気にキャラクターを持たせ、実際に役割を与えています。近頃では、台風の目に科学的な機械を投じてデータを収集したり、ある国ではミサイルを発射して計測したりしもています。天気に対して何もしなかった時代は、もはや遠い昔なのかもしれません。

天気は刻一刻と変化し、まるで国際情勢のようですが、それを楽しむのも悲観するのも人それぞれです。どんなに頑張っても変えられないようなら、いっそのこと思い切り楽しんでみるのが良さそうです。

間も無く、湿気にジメジメした季節が到来します。この際、梅雨の雨をシャワー代わりにでも使ってみてはいかがでしょうか。酸性雨と風邪に注意をしながら。

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