4月の23日から公開になったズートピア。
今や破竹の勢いで、興行レースを駆け登っています。
GW中にはいくつかの映画も公開されていますが、ズートピアの人気は他を圧倒しています。
そこで、これまでとは少し違った角度からズートピアの魅力に迫ってみたいと思います。
目次
ディズニー史上最高の楽曲
確かに、過去には素晴らしい主題歌が作られてきました。
ターザンの主題歌である、ユール・ビー・イン・マイ・ハート(You'll Be in My Heart)。
美女と野獣の主題歌である、ビューティー・アンド・ザ・ビースト(Beauty and the Beast)。
アラジンの主題歌である、ア・ホール・ニュー・ワールド( A Whole New World)。
アナ雪のありのままで(Let it go)やベイマックスのストーリー(Story)など、数々の名作を産んできました。
しかし、今作品の主題歌は、これまでのどのテーマソングをも凌駕するほどに、心に深く刺さる歌となっています。
とにかく歌詞がいい!
シンプルですが、単純なだけにビンビンと響きます。
こちらがその主題歌です。
先ずは、オリジナルで聞いてみて下さい。
Shakira Try Everything
コロンビアの歌姫:シャキーラ
2010年に開催された、FIFAワールドカップ・南アフリカ大会でのテーマソング、WakaWaka(This time for Africa)を歌ったことで一躍スターダムにのし上がったコロンビアの歌姫、シャキーラ(Shakira Isabel Mebarak Ripoll)。
10代の頃から聴衆の前で歌い始め、15歳では既にメジャーレコード会社とシングル契約を結んでいました。
天才的な歌声は児童合唱団の中でも飛び抜けており、その声量と歌唱力は、周囲との協調を果たせないほど強烈でした。
しかし、高校卒業後にはその才能を遺憾無く発揮し、瞬く間に音楽業界に名を轟かせるようになったのです。
2000年までは南米での活躍が主でしたが、21世紀を迎えると同時に、世界中にファンを抱えるまでに成長しました。
ただ、それまでヒットしたのは全てスペイン語での歌詞で、英語の歌詞はなかなかヒットには至りませんでした。
英語による作詞ではスペイン語ほどの反響は得られず、業界内でも、彼女の英語圏での成功はありえないと考えられていました。
ところが、2006年にリリースしたアルバムを皮切りに、それまでは注目されていなかった英語詞による楽曲が大ヒットを飛ばしたのです。
そして、2010年のワールドカップ・アフリカ大会でのテーマソングを手掛けることで、その地位を不動のものとしました。
ズートピアの主題歌:Try Everything
今まさに人気絶頂にあるディズニー映画、ズートピア。
その主題歌を歌うのは、何を隠そうこのシャキーラさんです。
作詞は、あの顔出しを極力拒むことで有名な歌手、シーア(Sia Furler )さんです。
早速その歌詞を見てみたいところですが、丁度翻訳をしているサイトがあったので載せておきます。
歌詞の内容はとても簡単で、少し辞書を引けば誰でも訳せます(私はしません、面倒なの)。
何度失敗しても諦めないこと、降参しないことを主題としています。
もし、シャキーラさんの経歴を知らなければ、なぜ彼女がこの主題歌を歌うことになったかは分かりません。
しかし、少しでも彼女のことを知れば、シャキーラさんこそがこのテーマソングを歌うに相応しい人だということが見えてきます。
英語の歌詞を書いては失敗し、南米では大きな成功を手にしていたにもかかわらず、英語圏での成功は不可能だと言われ続けた日々。
そんな過去を、けっして諦めないことで乗り切った彼女だからこそ歌える歌です。
アメリカで、英語を使ったことのない外人が、英語を使って成功を収めるのは並大抵のことではありません。
例えラテン語が話せても、英語がネイティブ(一番嫌いな言い方)同様に使えなければ、アメリカではスターには到底なれません。
アーノルド・シュワルツネガー氏もそうでしたが、移民として米国に来た人は相当苦しい思いをしています。
そんな思いがあったからこそ、シャキーラさんの歌はより一層心に響くのでしょうね。
日本語の主題歌との違い
特に、日本人の歌手(Dream Ami)が下手だとは思いません。
観客の多くは、まだ英語に親しんでいない子供ですから、彼女は彼女の役割を果たしていていいと思います。
しかしながら、やはり歌は言霊と共に人々の心に伝わります。
シャキーラさんの歌を聞いた時は、全身から鳥肌が浮いたのを覚えています。
対するAmiちゃんの歌は、軽快なテンポで楽しさは伝わってきますが、残念ながら、その奥にある映画のテーマまでには届いていません。
彼女にも、色々と口には出せない苦い経験はあったはずです。
ですが、ここはシャキーラさんの方が一枚上手だったとしか言いようがありません。
ただし、「アナ雪」の主題歌よりは、こちらの方が断然伝わって来るものが違います。
映画のテーマそのものが、「アナ雪」よりも深いことからそう感じるのかもしれません。
いずれにせよ、腹の底からジンジン来るのは、断然ズートピアの主題歌です。
終わりに
映画はもうご覧になりましたか?
もしまだなら、ぜひこの週末にでも見てみて下さい。
絶対に後悔はさせません。
それは、お子さんとご一緒に行かれても、またはご夫婦で行かれても、必ず感動するに違いありません。
とにかく楽しく、でも少しホロっと来て、それでいて力と勇気とをもらえる映画です。
その上にこの主題歌を聞けば、週明けからも元気で人生と向き合えます。
出来れば、英語の主題歌を聞いて下さい。
日本語の歌よりもさらにパワーを感じられるはずです。
歌詞の意味が分からなくても、翻訳さえ見れば十分腑に落ちます。
そして、それが分かれば、今まで英語に興味がなかった人でも英語を学んでみたくなるかもしれません。
シャキーラが歌う、Try Everything。
あなたの心を震わせます!
Dream Amiちゃんのトライ・エヴリシング (Dream Ami version)