「アーロと少年」に始まり、「ズートピア」のメガヒットに気分を良くするディズニーですが、本命はまだまだこれから登場します。
2003年から13年のブランクを経た2016年7月16日に、あのニモがスクリーンの上に復活します。
続編が期待されながらも、なかなか製作までには至らなかった名作が、今ファンの前に帰ってきます。
既に、多くのサイトであらすじや撮影に関しての情報が記事にされています。
そんなことで、ここではストーリーについては言及せずに、この映画の輪郭を辿ってみようと思います。
ズートピアを越えたスマッシュヒット
本国のアメリカでは2016年6月17日に公開され、アメリカ市場単体でも4.25億ドル($425million)の興行収入を上げています。
4300以上の映画館で公開され、オープニングの週末だけで1.3億ドル($136million)もの売上を叩き出しました。
この数字は、2003年に公開された「ファインディング・ニモ」の興行収入を93%も上回ります。
まさに、本命に相応しいスタートを切ったわけです。
しかも、観客の65%が家族連れで、全体の32%は12歳以下の子供で占められています。
これを見れば、いかに子供達がこの映画の公開を待ちわびていたかが分かります。
日本でも多分に漏れず、公開されると同時に、子供達の間ではドリーの話題で持ちきりとなるでしょう。
「ズートピア」のヒットもセンセーショナルだったのに、その余韻すらかき消すようにサクセス街道をひた走る「ファインディング・ドリー」。
はたして、日本のオープニングはアメリカを超えられるのでしょうか?
興行云々にかかわらず、どれだけの数の子供が見に来るかが楽しみです。
ファインディング・ドリーのトリビア
1. ドリーが一番人気
不思議な事に、「ファインディング・ニモ」ではニモが主人公ではなく、彼のお父さんのマーリンが主役でした。
今回は、タイトル通りにドリーが主人公で、探しに出かけるのは彼女(?)の家族です。
ところが、ドリーは、一作目から「映画の中の最も好きなキャラクター」に選ばれていて、Facebookでは2500万の“いいね!”をもらうほどの人気者です。
2. ハンクには足が一本欠けている
タコのハンクには足が7本しかありません(タコの足は8本なのにね)。
実は、アニメーターの人が7本しか描けなかったらしいのです。
そこで、ハンクの足が7本になるように、急遽新しく履歴を作ったそうです。
3. トラックのナンバープレート
ピクサーのアニメには、必ずトラックが出て来ます。
そして、そのトラックのナンバープレートには、同じ英数字が書かれています。
これは、ピクサーアニメーターの多くが出席する、アートクラスの名前です。
このクラスは"The Cal Arts room"と呼ばれていて、ピクサーアニメでは"A113"のナンバープレートとして常に登場します。
4. 本来はもっと早くに公開されるはずだった
「ファインディング・ドリー」の公開予定日は、実は2015年の11月23日でした。
ところが、「アーロと少年」がその日に公開されることになり(アメリカで)、やむなく2016年の6月17日になりました。
5. 同じピザのトラックが何度も走っている
おそらく、アニメーターの誰かにピザが大好きな人がいるのでしょうか、ピクサーアニメの中には同じピザのトラックが出てきます。
「ファインディング・ドリー」の中では、大きなイカと遭遇するシーンでも、壊れたピザのトラック(The Pizza Planet Truck)が登場します。
このトラックは、フリーウェイのシーンでも、クリーブランド方面に向かう車の中に混じっています。
写真は「トイ・ストーリー」でのワンシーンですが、ここでも同じピザのトラックがお目見えします。
話によると、「Mr. インクレディブル」だけには出てこないそうです。
他にも、前作で登場した面白いシーンやキャラクターが、多くの場面で見られます。
シガニー・ウィーバーさんが声だけで出演するシーンもあり、様々なトリビアがあることでも話題になっています。
映画の評価
多くの映画リビューサイトでは高評価をもらっています。
10点満点中では7の後半が多いようですが、概ね第一作に負けないくらいの人気があります。
しかしながら、評価の点では前作にはいささか及ばず、中には酷評するクリティークもいるようです。
とは言え、「ファインディング・ドリー」には色々と考えさせられるシーンがあり、けっして大人の視点だけで評価すべき映画ではありません。
そもそもが子供用のアニメであり、子供が見てどう感じるかが大切です。
アニメが好きでない人は見る必要もないでしょう(どうせろくな批評はしないでしょうし)。
ストーリーの設定だけを見れば、明らかに荒唐無稽な、あるはずもないお話です。
しかし、もともと映画とはそういうものであり、そこにいかに共感できるか、楽しめるか、または教訓としての何かを得られるかが問われるのです(勿論これだけでもありませんが)。
ドキュメンタリーでさえ、製作者の伝えたい部分だけを抜粋して作られることを見れば、全ての映画はただのフィクションです。
それを、最初からエンターテインメントとして製作された作品に、現実性を求めることこそが野暮というものです。
子供用の映画を見ておきながら文句を垂れるような木強漢は、ブラジルにでも行って現実を目の当たりにするといいでしょう。
いかに、日本の日常が世界の現実から乖離しているかが分かろうというものです。
ディズニー・アニメ「ファインディング・ドリー」は、子供のために作られた、夢と勇気を与える映画です。
けっして、大人が見て下らぬ批判に明け暮れるための映画ではありません。
終わりに
「ファインディング・ドリー」が公開されるからといって、これ以上に面白い映画がないわけではありません。
この後も、見たい映画は目白押しです。
BFGもおススメですし、クリスマス映画も見逃せません。
ディズニーの映画ばかりではなく、他にも話題になっている映画は跡を絶ちません。
ただし、この夏の話題をさらうのは、やはりこの「ファインディング・ドリー」でしょう。
子供にはぜひ見せてあげたい映画の一つです。
超話題のディズニー新作アニメ、「ファインディング・ドリー」は、2016年7月16日(土)に公開です。
ぜひ、お近くの映画館でご覧下さい。
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