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さて、いかがなものかと?

暮らしに役立つ情報をメインとし、超常現象や都市伝説、さらに新作映画のレビューを掲載しています。

トム・クルーズ主演「ラストサムライ」 S級アクション映画としてはCクラス

映画の話

日曜日の午後だというのに、フジテレビでは映画を放送していました。

それも、選りにもよって「ラストサムライ:The last Samurai」。

日テレの「24時間テレビ」には対抗できないのをいいことに、無難に視聴率を稼ぐ作戦に出たようです。

 

そんな彼らの策略に、まんまと乗せられてしまいました。

 

 

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目次

 

 

トム・クルーズはやはりイケメン

 

気怠い日曜の午後は、競馬かゴルフ中継が相場と決まっています。

が、その常識を破ったところに興味が湧いてしまいました。

三度目(?)の離婚も落ち着き、今や愛娘だけが唯一裏切らない女性となったトム・クルーズさんです。

近々、次回作である「ジャック・リーチャー(Jack Reacher)」の続編が公開されますが、「ラストサムライ」の頃のトムさんは、やはりかなりのイケメンです。

 

「アウトサイダー」や「リスキービジネス(卒業白書)」の頃は、まだ野暮ったさが残る青年でした。

しかし、それも「レジェンド/光と闇の伝説」以降になると俄然垢抜けし、「トップガン」での大ヒットに繋がったのです。

そんな彼が、日本の侍を演じたのが、「ラストサムライ」でした。

 

世界的には4億ドルもの興行収益を上げ、日本だけでも140億近くを売上げています。

製作費がかさんだ分だけ回収にも手間取りましたが、この手の映画が日本でヒットしたのも稀なケースです。

なるほど、一昔前までのハリウッド映画のような、日本か中国か区別の付かないおかしな設定は見られなくなりました。

そして、それが成功の理由かもしれません。

 

この作品は何度視聴したか覚えていません(二桁は確実です)。

今回久しぶりに見たところ、その粗さには仰天しました。

巨額予算の時代物映画としては、今ひとつ脚本が練れていないのが残念です。

 

 

トムさんだけが高収入

 

バーニングプロダクションの渡辺謙さんが、ハリウッドに打って出るのに、格好の材料となったのがこの映画です。

元々は役所広司さんに白羽の矢が立ったそうですが、オーディションを受けるのが嫌で引き受けなかったと言われています(飽くまでもウワサです)

謙さんも、最終的にはオーディションを受けたとされていますが、これはオーディションではなくてカメラテストだったはずです。

 

どんな有名な役者を使う時でも、ハリウッドではカメラテストを行います。

その時に録った映像を監督が見て、イメージに合うかどうかを判断します。

フランシス・コッポラ監督の「ゴッド・ファーザー」でも、名立たる俳優がカメラテストを受けては落とされています。

 

もし、役所さんがキャスティングを断ったとすれば、カメラテストに関して十分に伝わっていなかったからでしょう。

日本のように、オーディションは出来レースで、普段のキャスティングではプロダクションの言いなりになっていれば、呼ばれただけで即役につけると思ってもおかしくはないはずです。

ハリウッドでは、たとえキャステイングされたとしても、降板になることはけっして珍しくありません(ボンボコ変わります。早くに発表された映画は特に、フルキャストで交換されます)

よく、同じキャストで同じクルーが、続編でもない作品で続投する場合がありますが、それは余程監督とのコミュニケーションが取れていたからでしょう。

 

「ラストサムライ」では、多くの日本人がキャスティングされました。

でも、そのほとんどがエキストラや無名の俳優で、結局高額のギャラを貰ったのはトムさん一人だけでした。

大村役の原田眞人さんなどは、映画の字幕翻訳や評論はされても、ズブの素人なのにキャスティングされたくらいです(英語の上手い下手は抜きにして、この役には違和感しかありません)

 

 

一部では駄作と酷評される

 

この映画の監督や制作スタッフについては、既に多くのサイトで書かれていますので、ここでは割愛しています。

ただ、脚本家に関してだけは少し言いたいことがあります。

「ラストサムライ」のストーリーを書いたのは、「エニイ・ギブン・サンデー: Any Given Sunday (1999)」、「グラディエーター :Gladiator (2000) 」「タイムマシン :The Time Machine (2002)」、「アビエイター :The Aviator (2004)」それに、「ヒューゴの不思議な発明 :Hugo (2011) 」を書いた、ジョン・ローガン(John Logan)さんです。

上記の映画はいずれもが名作で、興行的には成功していなくても、脚本としてはピカイチでした(「タイムマシン」だけは過去の作品のリメイク)

特に、「ヒューゴの不思議な発明」は、少し変わったファンタジーとして見る者の胸を打ちます。

「月世界旅行」の制作者であるジョルジュ・メリエス(Georges Méliès)が、世捨て人となってからの人生にスポットを当てた作品です(もっとも、からくり人形【オートマタ】の収集家であったとされるメリエス自身【ベン・キングスレーさん扮する】が準主役ですので)

 

そんな素晴らしい作品の脚本を手がけたローガンさんが、何を思ったのか、「ラストサムライ」の脚本に着手したのです。

確かに、良く書けているとは思います(偉そうですみませんね)

しかし、やはり「ラストサムライ」は、アメリカ人や西洋人から見た日本の維新です。

 

アメリカ人にしては、当時の日本を忠実に再現したつもりでしょうが、いかんせん武士と郷士の曖昧な表現や、藩であるにもかかわらず上士と下士が不自然に混在するところが、どうにも鼻についていただけません。

しかも、勝本は藩主であり、今でいうところの知事です。

その家に、いかに食客(本当はただの捕虜)とはいえ、自在に出入り出来るなんて、どう見ても史実を蔑ろにしているとしか考えられません。

 

それに、当時の女性が、小雪さんのような西洋的な顔立ちだったはずもなく、どうにも歯痒く思えて仕方がありません(個人的には石原さとみさんを使って欲しかった)

この辺りが、「ブラック・レイン」で関西系ヤクザの組長を演じた若山富三郎さんが、興奮して話す場面(ぶどう畑か桑畑の小屋でのシーン)では関東弁が口を突いて出て来るような、おかしな失態を演じたのに似ています。

これは余談になりますが、アンディ・ガルシアさんが街頭で何者かに襲われるシーンでも、バイクに乗った数人の男が日本刀を振り回すなど、どう考えても不可能です(アメリカの市街地で拳銃を乱射する輩はありえますが)

 

いかにフィクションとはいえ、変えてはいけないリアリティーは存在します。

にもかかわらず、それを無視してストーリーを繋げると、名作も駄作に成り下がってしまいます。

「ラストサムライ」は、予算もキャストもS級映画でしたが、内容的にはCクラスの作品です。

 

加えて、日本人のエキストラを見る度に思うのですが、「もっとマシな俳優はおらんかったんか~い?!」と言いたくなります。

そんなこんなで、背景もバッチリで、役者も粒を揃えたにもかかわらず、何かしら違和感を覚える映画として酷評を受けるに至ったのです。

 

 

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終わりに

 

これは私のかってな勘繰りですが、ひょっとして監督のエドワード・ズウィック(Edward Zwick)さんは、黒澤明監督のような演出をしたかったのかもしれません。

素人さんを抜擢するところや、雨が滴る中での格闘シーン(クルーズVS真田)は、黒澤監督の手法を模倣したようです(調べてみたらそうでした)

「グローリー(Glory)」でも同じように、どこか日本の武の耽美さが伺える作品でした。

 

彼は、トム・クルーズさんの次回作(Jack Reacher)でも監督をしています。

 

高額予算の割には興行が空回りした作品でしたが、渡辺謙さんのハリウッドデビュー作としては日本人の心に焼き着いた映画です。

全く脈絡が無いのは承知の上で、「ラスト」繋がりでおススメの映画は、クイーン・ラティファ主演の「ラスト・ホリディ(2006)」です。

コメディですが、なかなか笑えて面白いです(ストーリーは見てのお楽しみ)

 

トムさんの次回作については、近々レビューさせていただきます。

 

 

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