さて、いかがなものかと?

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成人式に振袖を着る理由がおかしい?!知って驚く着物の習わし

正月の門松が取れるなり、それを待ち構えていたかのようにしてやって来るのが、

成人式です

2017年には、120万人の若者が成人を迎えます。

男女の割合は、男性が61万人、そして女性は59万人になります。

 

一生に一度の成人式で、どんな服を着て出席しようかと、頭を悩ます人も少なくないようです(成人式を迎えたからと言って何が変わるものでもないですが、最近では同窓会の雰囲気を呈しています)。

正装するのは当然としても、さて和服にするか洋服にしようかと、考えることしきりです。

特に女性は、振袖を着て出席しようとする人が大半を占めるのではないでしょうか。

 

 

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今回は、成人式に着る振袖の、古くから伝わる習わしについてお話しします(皮肉を満載にしてお届けします)。

知っておいても損はなく、むしろ知らなければ赤っ恥をかくことになる、かもしれません。

それは少々大袈裟ですが、なかなか捨てたものではないはずです。

 

 

成人式には振袖が常識!?

 

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この写真は、 http://shibasou.boo-log.com/c10500.htmlさんからお借りしました。綺麗でしょ。

 

 

shibasou.boo-log.com

 

 

あなたが女性なら、成人式にはどんな装いで出席しますか?

一生に一度の晴れ舞台(?)には、何をおいても振袖が人気です。

しかし、成人式には振袖を着るなんて、いったい誰が決めたのでしょうか?

 

結論から先に述べると、成人式だからと言って振袖を着る風習はありません。

日本人独特の連帯意識が、いつの間にかそんな先入観を生んだものと思われます。

未婚者は振袖を、そして既婚者なら留袖を着るのが、一般社会の通念とされています。

 

しかし、そもそも18歳を迎えたら、女性は長い袂を切って留袖(とめそで)にしたものです(江戸時代のお話)。

今や成人式は、20歳となる男女の門出を祝う式典です。

既婚未婚に関わらず、着物を着るなら留袖が習わしとなるはずです。

それをどうしたことか、既婚者でも振袖を着るご時勢となりました。

 

 

一生に一度だから許される?!

 

「既婚者で子供もいるけど、成人式は一生に一度だから、振袖を着てもOKよ!」

女性のための掲示板には、以上のような書き込みがよく見られます。

昔で言えば年増(20で年増、25で中年増、30過ぎれば大が付く)に当たり、今更振袖でもないとは思うのですが、何を着ようが個人の自由には違いありません。

 

伝承や風習は、時代とともに廃れ行く運命にあるようです。

今更、江戸時代の習慣を、この21世紀に持ち出されても困るわけですね。

とは言いつつも、新生児が迎えるお食い初めも、愛しいわが子の七五三も、立派な風習であり行事にほかなりません。

 

そんな古式ゆかしい行事には従順でも、こと成人式となると、「風習なんて関係ね~!」となるようです。

誠に身勝手な、どの面下げて未婚者を気取るのか、その厚顔ぶりを拝見してみたいものです。

もし、婚姻の有無で袖の長さが決まるなら、なるほど未婚者なら70歳になっても振袖を着られるわけです(黒柳徹子さんのようにね。デヴィ夫人も着てましたけど、離婚者でも大丈夫なのかな?!)。

 

しかし、早婚の女性にとっては、例え子供がいようとも、成人式には振袖を着るのが新しい習わしとなるようです。

 

 

振袖の歴史を知る

 

振袖とは

長着(足のくるぶし辺りまである和服。「ながぎ」と読みます)で、袖丈の長いものを振袖と呼びます。

既婚女性と未婚女性を区別する際の、未婚女性の盛装(華やかさを増す目的の服)とされています。

袖付けからの振りを長くして、八つ口(脇のあいている部分)を大きく開けたのが振袖の特徴です。

振袖とは、この大きく開いた振りの部分がゆらゆらと動くことから付けられた名称です(江戸の頃は「脇あけ」ともいいました)。

 

振袖が着られるようになったのは、およそ鎌倉時代とされています。

江戸時代になって流行を見ますが、その頃は幼い子供(男女)と若い女性だけが着ていました。

そもそも、振りの部分を開けたのは、着物の中に熱がこもらないようにとの配慮からです(子供がはしゃいでも熱が溜まらないように)。

 

上にも書いたように、女性は18歳を迎えると振りを縫い合わせて丈を短くし、袖丈の短い留袖にしていました。

それが、文化の頃(1804年)から、18歳を過ぎた女性でも振りのある袖を着用するようになったのです。

そうなると、本来の振袖と留袖が持つ意味があいまいになり、袖丈の長い着物を振袖と呼び、短いものを留袖と呼ぶようになりました。

もっとも、留袖は既婚女性の礼装と見なされたのです。

 

 

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この写真は、http://www.kimono-oogiya.co.jp/index.php?QBlog-20131021-1&mode=archives&date=201310からお借りしました。こちらは留袖です。振袖との違いが分かるでしょう。

 

 

www.kimono-oogiya.co.jp

 

 

面白いことに、時代によってこの振りの長さが違います。

最終的には106cmが振袖の袖丈として定着し、現在では袖丈が105cmのものを大振袖とし、95cmを中振袖、85cmのものを小振袖といいます。

結婚式での花嫁の衣装には、五つ紋を付けた黒振袖を用います(五つ紋とは、背中と、両袖の前と後ろに付いている家紋です)。

また、白地の振袖やカラフルな振袖は、花嫁のお色直しに用います。

 

 

振袖と留袖の違い

袖丈の長さが違うのは明らかですが、それ以外にも、振袖の生地には様々な染め付けや刺繍が施され、見た目にもとても色艶やかです。

基本的に、今後結婚するかもしれない未婚の女性のために作られているので、一目見てそれと分かるようにデザインされているようです。

対して留袖は、既婚女性の慎ましさを表現しているのか、生地は無地(色はバラエティーに飛んでいます)になり、刺繍や絵付けは裾の近くに施されています。

 

振袖は、まだ心の幼い女性の、自由奔放さを尊重した着物だと思います。

では、留袖はというと、ある意味、成熟した女性の覚悟と意志の象徴であり、母になることへの責任の表れではないかと思うのです。

勿論、これは私の主観に基づく意見であり、何も根拠はありません。

としても、母親となってまで振袖を着る女の気持ちは理解できません(もういい加減に諦めれば?)。

 

 

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なぜ振袖の丈は長いのか?

 

江戸の中期頃(元禄頃)から市民の間で流行し始めた大衆演劇(歌舞伎や浄瑠璃)は、当時としても様々なストーリーを世に送り出しました。

ラブストーリーもたくさん生まれ、今と同じように、町屋の娘たちはこぞって話題にしたそうです。

そんな中、いつの頃からか、好きな男性や気の無い男性には、その長い袖を巧みに動かして心の内を伝えたと言われています(当時から、大衆演劇では着物の袖を自在に扱うことで恋愛感情を表現して見せました。勿論、今にも受け継がれています)。

 

聞くところによれば、好きな相手には袖を左右に動かして思いを伝え、嫌いな相手に対しては袖を上下にゆすって見せたそうです。

今でも、求愛してきた相手を断ることを「振る」などと言いますが、これは「振袖を振る」ところからきているそうです。

もとはと言えば、体温が着物の内側にこもるのを防ぐために作られたデザインが、いつの間にか若い女性の愛情表現のために使われるようになったとは、ユニークさを通り越してもはや罪作りとも思えます。

 

ただ、振袖は恋愛の小道具として利用されただけではなく、ある種の宗教的な意味合いも持っていたようです。

袖を振るのは厄を払うことに通じ、お清めにもなると考えられていました。

そんなことから、成人式や結婚式(大事な人生の折り目となる日)に振袖を着るのは、晴れの人生の門出に災厄を払い、清い心と体で再出発するという意味が込められているのです。

 

また、「袖すり合うも他生の縁」という諺があるように、振袖は人との縁を結び、または魂を呼び寄せ合うとも考えられていたのです。

 

 

 

終わりに

 

「人生は一度きりだから、悔いのないように過ごそう!」

そう唱える人は少なくありません。

それはそれで素晴らしい考え方だと思います。

 

誰が何を着て何処へ行こうが、それはその人の自由です。

他人かとやかく言うことではありません。

そうは言いながらも、式が始まるなり法を犯して捕まっていては、着飾って成人式へ参加する意味がありません。

 

最近では、花魁を真似て着物を着用し、その姿で式に出席する女子までいるそうです。

花魁が、今で言うところの高級娼婦(ただそれだけではない、芸事にも秀でていた女性です)だと知って行っているのか、ぜひ訊いてみたくなります。

無論、個人の自由ですから、それが間違いだとは言いません。

 

ただ、晴れの門出の日が、これからの人生を謳歌しようとするその出発点が、どれほど些細なことであれ偽りを伴っていてもいいのでしょうか(成人式がただの流行なら、これほど意味のない式典もないものです)?

その答えを知るのは、誰あろうあなた自身です。

20歳を迎えた成人の日が、心に残る一日でありますように。

 

 

成人式が始まる前に、ぜひこれだけは見ておきたい!

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