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さて、いかがなものかと?

暮らしに役立つ情報をメインとし、超常現象や都市伝説、さらに新作映画のレビューを掲載しています。

アカデミー賞2017(Part1) 受賞者を決めるアカデミー会員の実態

映画の話

今年もいよいよ、アカデミー賞を決める季節が到来します。

今年度は、2016年に公開された映画の中から、最も優秀な作品が選ばれます。

数多くの名作が並ぶ中、たった一つを選ぶのは至難の業です。

しかし、どのような結果が出ようとも、それが映画ファンの総意であると見られています。

 

 

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賞によっては物議に論争を巻き起こすことも少なくはありませんが、よくよく見てみれば、どの作品も決して遜色の付け難い秀作です。

日本では、好きなアイドルを「推しメン」などと称して応援しますが、さてあなたの「推し映画」はどの作品でしょうか。

今年で89回を迎えるアカデミー賞の、その賞の行方(ゆくえ)を追ってみました。

 

今回はその第一回目として、アカデミー会員の実態を暴きます。

 

 

オープニングから波乱続きの89回

 

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ホワイトワッシュといわれる造語は、もはや聞き慣れない言葉ではなくなりました。

ハリウッドで制作される映画の中で、白人ばかりを起用することをこう呼びます。

たとえエスニック(白人以外の民族的な)な主人公でも、その役を白人の俳優が取って代わることを指し、史実においても矛盾しています。

 

その兆候は2014年頃から濃厚になり、ここ最近のアカデミー賞では有色人種による受賞がほぼ皆無とされています(クレオパトラをエリザベス・テイラーが演じるなど、遥か昔からあったのですが)。

これに抗議し、黒人の映画監督(スパイク・リー氏)が賞への参加をボイコットし、去年まで賞の司会ホストを務めていた黒人のコメディアン、クリス・ロック(Chris Rock)さんは降板になりました。

2016年の賞の冒頭で、クリスさんがこのホワイトワッシュ現象に関して意見を述べたことが、少なからず問題となったようです。

そして、クリスさんの代わりとして今回ホストに選ばれたのが、白人のコメディアンである、ジミー・キンメル(Jimmy Kimmel)さんです。

 

ジミー・キンメルさんは、アメリカの4大ネットワークの一つであるABCで、自身の番組(ジミー・キンメル・ショー:Jimmy Kimmel Live!)の司会ホストです。

2003年から今日に至るまで、かなりの高視聴率を維持している売れっ子です。

アメリカ大統領の誕生日パーティーにも招待されるほどの著名人でもあり、いくつかの番組を手がけるほどのやり手プロデューサーとしても有名です。

 

2013年には、番組の中で中国人に対する差別的発言があったとして、世間からバッシングを受けています。

6歳未満の子供との座談会で、「中国に対するアメリカ政府の巨額な債務をどうする?」と訊ねたところ、白人の子供が「中国人をみんな殺してしまえばいいんだ!」と言ったことが原因となりました。

特に、彼が中国人に対して差別的な発言をしたわけでもなく、番組の進行上に起こった事故でした。

 

クリス・ロックさんは、ハリウッドに人種差別の傾向があると非難したことから、降板させられました。

でも今回は、やや言動に差別を匂わすホストが選ばれたのが、皮肉と言えます(キンメルさんが人種差別者ではなくても、世間ではそう見ているかもしれません)。

以上からも、オープニングにおいても、既に波乱を予感させる89回アカデミー賞であることは間違いありません。

 

 

アカデミー会員の実態とは?

 

2012年にロサンゼルス・タイムス(ロサンゼルスを拠点とするメジャー新聞社:Los Angeles Times)が調査したところ、アカデミー賞の選考委員は、映画関連業界から約6000人を審査員として登用しているとしています(俳優から脚本家までと様々)。

しかし、そのうちの実に94%は白人であり、77%が男性でした。

彼らの平均年齢は62歳で、50歳以下の会員は全体の14%に過ぎませんでした。

 

黒人はたったの2%にしかならず、その他は彼ら以外の有色人種で構成されています。

アカデミーの組織委員会では、近年になってメンバーの増員を図りましたが、元来が永久会員制であり、内部の情報が明るみにならない非常に保守的で閉ざされたグループです(2017年の現在では、これは少し変わっています)。

会員になるには、各支部における現会員(2名)の推薦が必要で、その後にアカデミー組織委員により可否の選考が行われます(これはある意味、カントリークラブの会員制度のようです)。

唯一例外となるのが、過去の受賞者やノミネートされた俳優や映画関係者になります。彼らは他の会員の推薦などは必要とせず、既にアカデミー会員として認められています。

 

同社による2013年の調査では、内部事情が少しだけ変わっていたようですが、2年の間に432人増えたものの、2016年の受賞者は依然として白人ばかりでした。

ここ近年になって、さらに322人が増員され、ようやく複数の黒人監督や有色人種の映画関係者が加わってきました。

2016年1月以降は規約が改正され、過去10年間映画業界に携わっていなかった会員の投票権を剥奪し、会員間の紹介だけに頼った増員方法を廃止することにしました。

 

たったの一年でどれだけ方針が転換できたのかは不明ですが、今までよりは広い視野で作品の評価ができるかもしれません。

とは言っても、依然として93%の会員は白人が占め、その平均年齢も上記とほぼ変わりません。

また、人種差別的な大統領を迎えたこともあり、白人支持がさらに加速する可能性もありそうです。

 

ただし、いくら会員の実態が公にはされていないとは言え、彼らがどこの誰であるかを把握する者はいるわけで、全く買収されないともいい切れません。

受賞はせずとも、ノミネートされるだけの場合も大いにあり得るのです。

アカデミー賞とは言え、常に公正であるのは簡単なことではなさそうです。

 

 

今年の賞の傾向

 

アカデミー賞のノミネート作品は、1月24日(現地時間)に発表される予定です。

今回の選考委員には、日本の俳優である、渡辺謙さんも参加します。

この模様は、オスカー賞の専門サイトである、Oscar.comOscars.orgにおいてストリーミング配信されます。

 

映画評論家やその専門サイトでは、2016年の轍を踏まないように、様々なタイプの映画をノミネートとして予想しています。

しかしながら、ノミーネート俳優も作品も、選ぶのは高齢で偏った見方しかできない白人男性の会員であり、彼らのお気に召した俳優と作品だけが受賞するのは明らかです。

非常に残念な考え方ですが、現在の会員では公正な選考は不可能です。

 

 

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いかに優れた作品でも、有色人種がアカデミー主演俳優や主演女優を取ることは非常に稀です(2001年にデンゼル・ワシントン氏とハル・ベリーさんが、2006年にフォレスト・ウィテカーさんがそれぞれ取ったきりです)。

今回は、Moonlight(ムーンライト)、Lion(ライオン)、Hidden Figures(ヒドゥン・フィギュアズ)と、有色人種が主役を務める作品も候補に上っています。

それらは、いずれもが胸を打つような内容であり、どの主役が賞を射止めようとも何ら不思議ではありません。

 

むしろ、これらの作品がノミネートされず、また白人ばかりが出演している映画がノミネートされるようなら、もはやアカデミー賞は見るに値しない映画賞となるでしょう。

先に行われたゴールデングローブ賞でも、「La La Land(ラ・ラ・ランド)」が賞を総なめにするといった事態が起ったほどです。

今回のアカデミー賞でも、同じような現象が起こらないとは言えません。

 

ただし、一つだけ救いがあるとすれば、それは人の内面を事細かに描写した素晴らしい作品が多く並んでいることです。

以下に、最優秀作品賞にノミネートされる可能性のある作品を挙げておきます。

これ以外にも優秀な作品はありますが、概ねこの中から受賞作が出ると思われます。

 

 

マンチェスター・バイ・ザ・シー(Manchester by the Sea)

フェンシーズ(Fences)

沈黙‐サイレンス(Silence)

ラビング(Loving)

メッセージ(Arrival)

LION/ライオン 〜25年目のただいま〜(Lion)

ムーンライト(Moonlight )

ラ・ラ・ランド(La La Land)

ハクソー・リッジ(Hacksaw Ridge)

ノクターナル・アニマルズ(Nocturnal Animals)

ヘル・オア・ハイ・ウォーター(Hell or High Water)

ヒデゥン・フィギュアズ(Hidden Figures)

ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命(Jackie)

ハドソン川の奇跡(Sully)

 

 

いずれも、順不同で並べてあります。

受賞する(ノミネートされる)可能性が高い順番ではありません。

一応、日本語のタイトルも載せてはいますが、いつもながら命名センスは最悪です(出来れば、カタカナ名だけにして欲しいものです)。

 

中には日本で撮影した映画もありますが、おそらく賞は逃すでしょう。

最有力候補は、マンチェスター・バイ・ザ・シー(Manchester by the Sea)です。

個人的には、ラビング(Loving)に取って欲しいと思っています。

 

 

終わりに

 

今回はPart1であり、この先ノミネートされた作品についても紹介して行きます。

ノミネート作品の発表は1月24日ですので、25日から引き続きアカデミー賞関連の記事をアップする予定です。

それまでは、また近日公開予定の映画や、気になった作品のレビューを載せます。

 

2017年におすすめするのは、何と言っても「モアナと伝説の海」です。

他にも面白い映画は目白押しですが、その大半は日本で公開されません。

ですので、少し様子を見ながら紹介して行こうと考えています。

 

もう一つ、まだ日本語のタイトルもままならない名作があります。

以前にも紹介した、「Kubo and the Two Strings」です。

アカデミー賞ではアニメ部門にノミネートされると思われます。

 

日本での公開は決まっているようですが、依然として公開日が発表されていません(1月18日現在)。

また発表された時は、ぜひご覧になって下さい。

「モアナと伝説の海」と同じくらいに、おすすめの作品です。

 

 

アカデミー賞のノミネート作品の発表は、

1月24日です(アメリカ時間)。

 

 

色々ご意見はありましょうが、やはりマーベルです。期待を裏切りません。

wwptalk.hatenablog.com