さて、いかがなものかと?

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ヒョウモンダコの毒は致命的!でもある生物には効かないらしい?

ヒョウモンダコと言えば、一見水槽にでも入れて飼いたくなるような、小型のタコだ。

外見は、その名の通り、ヒョウ柄を体一面に配した姿をしている。

大阪のおばちゃんが好みそうな絵柄だが、物騒なことに、このタコには猛毒がある。

 

そのヒョウモンダコが、近年日本の海で見られるようになった。

本来は、太平洋側の熱帯域や亜熱帯域に生息するのだが、海水温度の上昇と共に、日本海沿岸にまで現れるようになったのだ。

しかも、その毒性は極めて高く、見付けたらただちに非難すべく、超危険生物に指定されている。

 

今回は、このヒョウモンダコについて少し語ってみよう。

 

 

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見た目はかわいくても危険性ではヘビー級

 

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さすがはタコだけあって、カモフラージュはお得意そのもの。

皮膚を突起状にもできれば、いかにも滑らかで柔らかそうにも見せられる。

いくつもの大きな斑点を持ち、まるで害のない生き物のように映る。

 

ところが、その小さな体に似合わず、ヒョウモンダコには毒がある。

それも、ほんの少し相手を痺れさす程度の、その場しのぎの毒ではない。

テトロドトキシンと言えば「ふぐ毒」で有名だが、ヒョウモンダコはそのテトロドトキシンの使い手だ。

 

フグが持つ毒とは言っても、どれくらい危険なのかは想像もつかない。

毎年、フグの毒に中って死線をさまよう人もいるようだが、亡くなることは珍しい。

すると、「テトロドトキシンはそれほどの猛毒ではないのでは?」などと安心しそうだが、それは大きな間違いだ。

 

テトロドトキシン(後TTX)は、青酸カリのおよそ800倍にも匹敵する。

青酸カリはシアン化カリウムとも呼ばれ、鍍金(めっき)をする場合などに用いられる化学薬品で、毒物と聞けばまず青酸カリを思い出すほど一般的だ。

映画やドラマで、薬物を利用した殺人に使われるのが、この青酸カリである。

 

TTXは、その有名な毒物である青酸カリを、遥かにしのぐ毒性を有すのだ。

ヒョウモンダコがいかに危険極まりない生物であるかが、これでお分かりいただけるだろう。

だが、そんなヒョウモンダコも、ある一部の生物には敵わない。

 

いかにTTXであれ、無効にしてしまう相手がいるそうだ。

 

 

天敵はテトロドトキシンでさえも凌駕する?

 

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一般的に、甲殻類にはテトロドトキシン(TTX)は無害だそうだ。

この毒を持つ生物自身、耐性があり中毒にはならずにすんでいる。

人がTTXを過って摂取した場合でも、処置さえ早ければ死なずにすむらしい(後述)。

 

しかし、やはり自然界においてTTXは危険な武器だ。ヒョウモンダコに噛まれた相手はほぼ絶命する(ほんの一部の生き物を除いては)。

TTXは神経毒であり、これを体内に注入されると、神経がマヒして筋肉や呼吸器官が動かなくなる。

解毒剤や解毒方法はまだ見付かっておらず、TTXを体内に多量(人の場合は2mg)に入れた場合、まず助かる見込みはない。

 

ところが、このTTXの使い手であるヒョウモンダコを、ものともせずに食らいつくす奴がいる。

それが、コウイカである。

コウイカとは、そのものイカの一種であるが、無脊椎動物(カニ、貝、昆虫など)の中でもトップクラスに知能が高いとされている。

 

そのコウイカが、どうやらヒョウモンダコの天敵に当たるそうだ。

しかも、ヒョウモンダコお得意のTTX攻撃が、このコウイカには全く効かない。

甲殻類にもTTXは無効だが、ヒョウモンダコはTTXの他にもハパロトキシンと呼ばれる毒を持ち、この毒によって甲殻類を仕留める。

 

だが、どうやらこのハパロトキシンでさえ、コウイカを撃退するには不十分なようだ。

いかなヒョウモンダコでも、コウイカに目を付けられたら観念するしかなさそうである。

とは言え、そのコウイカでさえ、人間に目を付けられればひとたまりもなく、やはり一番恐ろしいのは人間様となるわけだ。

 

それはともかく、ヒョウモンダコを見付けたら、その外見に惑わされずに非難することだ。

水の中では発色も良く、一段とキレイに見える。

だからと言って手で触れようものなら、たちまちに噛まれて呼吸困難に陥り、手当てを受ける頃にはお陀仏だ。

悪いことは言わないから、ヒョウモンダコには近付かない方がいい。

 

TTXの毒から逃れる方法

残念ながら、いかなる対処療法も無意味だ。ただし、呼吸困難を防ぐことさえできれば、あとは体内での自浄作用(毒は、時間の経過とともに分解されて排出される)に任せればいい。TTXが体に入った場合、筋弛緩による呼吸不全を人工呼吸によって補う事ができれば、高確率で助かる見込みがある、とされている。

 

 

終わりに

 

今後も、ヒョウモンダコが目撃されるケースは増えるだろう。

ネットでは、このタコを捕まえて食用にするバカもいるようだが、TTXは煮ても焼いてもその毒性が消えることはない。

タコの唾液腺(TTXは唾液腺を通してくちばしから注入される)を取り除けば問題は無くとも、そもそもその唾液腺の形状が分からない。

 

自殺願望でもあるのなら別だが、そうでないなら、いたずらにも触れないことが賢明とされる。

バラの棘など痛いだけだが、ヒョウモンダコのくちばしはデッドリー(Deadly:致命的)だ。

ゆめゆめ、お忘れの無いように。