Amazonの転売は儲かるらしい。
とは言え、これはアメリカでのお話。
もちろん、日本でも同じことをすれば成功するはずだが、筆者には興味がないので、ストーリーだけをお伝えすることにする。
Amazonと言えば、今や競合がないほどの販売大手だ。
Softbankや楽天がいくらブイブイいわそうが、Amazonには到底敵わない。
さすがは世界のAmazonだけあって、マーケットの広さが違う。
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そのAmazonを使った転売ビジネスで、大儲けをしている28歳の男性がいる。
今回は、そのユニークなビジネススタイルを見ながら、日本でも同じ事ができないかを考えてみた。
繰り返すが、筆者は商売には興味がないので、ただ話だけに留めておく。
始まりは本の転売
日本では、「せどり」として有名。
この言葉の説明はしたくもないが、要するに、本を安く仕入れて高く売る転売方法だ。
本の中にはプレミア的価値が付く物もあり、値段さえ知っていればかなりの確率で成功できる。
ただ、「せどり」の嫌なところは、誰が読んだかも分からない本を、後生大事に売れるまで保管しておかなければならないところだ。
そこで、ドロップシッピングなどを考えた人がいる。
これは、商品の在庫を持たずに、右から左へ商品を流すといった、まさに配達する(正確にはしてもらう)だけのビジネス形態だ。
ただ、これも好き嫌いがあるようで、必ずしも自分が売りたい商品があるとは限らない(そもそも、売りたい商品がなければ始めることすらかなわない)。
これからご紹介するライアン(Ryan Grant)さんは、大学時代にせどりを行っていたそうだ(Amazonが商品の発送も全て行ってくれる、フルフィルメントサービスを使ったので楽勝だったらしい)。
それも、教科書の再販といったニッチな仕事で、年間100万円余りを稼いでいた。
大学を卒業後は、会計士の仕事に就いたが、4年で辞めて自分で事業を模索し始めたそうだ。
学生時の「せどり」が役に立ったのか、彼はもう少しスケールアップすることを考え、今度はAmazonでの転売にチャレンジした。
秘密兵器はAmazonアプリ
彼が行ったのは、日本で言うところの転売とは少し異なる。
ネットを見ると、Amazonでの転売にも色々とあるらしく、Amazonで買った商品をAmazonで売る者もいるらしい。
それも一つの方法だが、所詮マージンは知れており、もう少し利口な方法を考えるべきだろう。
ライアンさんが取った方法は、実際に他の店で商品を探して、それをAmazonで売る方法だ。
日本でもやっているだろうが、アメリカには日本とは違い、巨大なショッピングモールが町中にですら点在する。
中には陽の目を見ないような商品も売られており、それらを発掘しては、せっせとAmazonに出品するというわけだ。
ライアンさんの話によると、色々な店でクリアランスセールをやっているらしい。
しかも、店では買われないような商品(セールにしなければ買い手がつかないのだから)も、Amazonに出すだけで飛ぶように売れるのだ。
もちろん、写真を撮ったり、セールスの文言を考えたりはするだろうが、基本的にはミニマムに抑えている(必要な事しかしていない)。
ではその方法だが、まずはショッピングセンターに足を運ぶ。
次に、セール品ばかりが置かれているコーナー(むこうでは通路だ)へ行き、どんな商品があるのかをチェックする。
そして最後に、Amazonが開発したアプリで、目当ての商品を検索し価格を調べるのだ。
たったこれだけで、出品する商品のリサーチと買い付けが終わる。
それもこれも、Amazonアプリがあるから行えるのだが、おそらくここまでは日本でも同じ事ができるだろう。
ライアンさんのやっていることは、そのまま日本でも応用が利くというわけだ。
買い付ける商品は多岐に亘り、フライパンからレゴのおもちゃまで、ありとあらゆる物を売りに出した。
その結果、初めの一月で1,000ドル儲け、3カ月後には売り上げが25,000ドルの、利益は9,000ドルになっていたそうだ。
これに味を占めたライアンさんは、週に30時間を費やして、本格的なビジネスへと変貌を遂げた。
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小さなストレージがやがては巨大な倉庫に
しかし、商品が多くなるにつれて仕事も増えて行き、彼一人では手に余るようになる。
そこで、友人を一人雇って仕事を任せると、さらにビジネスの拡大につながった。
現在は、11人の社員を雇い、年商は日本円にして約9億にまで膨らんでいる。
当初は自宅で行っていたが、次第に手狭となり、小さなストレージを借りることに。
だが、それでも十分な広さを確保できずに、今ではおよそ50メートル四方の倉庫を借りている。
在庫品もそれなりには多くなるようだが、それも数日でAmazonに送られるそうだ。
以前は、年間150,000ドルの報酬を取っていたが、現在はそれを半分にまで削減し、その代わりにコンサルタント(日本でもよくあるコンサル)として新事業を立ち上げた。
面白いことに、商品は必ずしもシーズンばかりが売り時ではなく、むしろオフシーズンの方が売れるらしい。
たとえば、クリスマスツリーは新年になってからの方が売れ行きが良く、キャンディーやチョコレートなどのスイーツは、ハロウィンが終わってからがいいそうだ。
ただし、売れないときもあるようで、売れ残った商品はAmazonの倉庫で眠っており、それに対する費用も払わなければならない。
いかに儲かるとは言え、やはりそこはビジネスなのだ。
急激に広げると、必ずそのしわ寄せはやって来るので、見極めるのも肝心だとライアンさんは言っている。
おそらく、読者の中には、ライアンさんがどこで商品を購入しているのかが、気になっている人もいることだろう。
日本に支店があるのかどうかは分からないが(それにシステムも違うはず)、ウォルマート、ターゲット、トイザラス、ザ・ホームデポ、ザ・オフィスデポや、その他のショッピングセンターが狙い目だそうだ。
日本なら、ダイソーやホームセンター何とかがそれに相当する。
終わりに
日本でも、ライアンさんと同じことをやっている人は少なくない。
ただ、日本の場合は、オークションサイトで商品を落札したり、楽天市場やメルカリなどの、商業サイトで安い商品を買って転売するのが多いようだ。
やはり、他人よりも儲けようとするのなら、自らの足で歩いて商品を探すのが良いように思う。
もちろん、ネット上で完結する方法もあるが、それにもかなりのリサーチが必要だ。
何事も、一朝一夕に達成できるものはなく、それ相応の代価は払わねばならない。
最初は小さく始めて、やがてはZOZOTOWNのような、アコギな商売もできるかもしれない。
とにかく、Amazonの転売は儲かるらしい!